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CLINT-1:

オートマグの発案者であり Auto Mag Corp. 創始者でもある Harry Sanford氏 が、俳優の Clint Eastwood氏 の為に特注でたった一丁だけ作らせたカスタム・モデルの44オートマグ。

市販品は6.5インチモデルのみベンチレーテッド・リブが付き、8.5インチ、10.5インチモデルは何れも口径にかかわらず全てリブ無し(ショート・リブと呼ばれています)となっていた中、ベンチレーテッド・リブを備えた8.5インチ銃身は明らかに特異で他を圧倒する雰囲気を持っていました。 鏡のように磨き込まれたステンレスの地肌に木目調グリップのアクセントも「特別」を演出する重要な要素でした。

銃には一丁一丁それぞれ個別のシリアル・ナンバーが刻まれ登録される訳ですが、この銃はイーストウッド氏の名前に因んで特別に「CLINT−1」のシリアル(通常のオートマグはAxxxxx)が与えられました。 

これをいたく気に入った Eastwood氏 は自ら主演する映画「Dirty Harry」シリーズでこの銃を使う事を確約し、結果誕生した映画が「Sudden Impact (Dirty Harry 4)」だそうです。 元々生産数も少なく価格もかなり高価だったオートマグですが、この映画の公開を機に価格が一気に跳ね上がったと言う話です。

   
Photo:    from "Gun Owner 1984"  /  from "Former AMT/Galena web site"

 


CLINT-2:

映画「Sudden Inpact」の話が実際に動き出すと撮影にどうしても必要になるのがプロップと呼ばれる模擬銃です。 例えばそれがリボルバーならば話は簡単で、実銃に弾頭が装填されていない撮影専用のブランク・カートリッジを入れれば済む訳ですが、オートマチックの場合そうも行きません。 ましてや構造が複雑怪奇なオートマグ、結局撮影用に実射機能を省いた銃をゼロから作る羽目になってしまいました。

撮影用のブランク・カートリッジはハリウッドご用達の特撮機材屋 Stembridge Gun Rentals 製(当然オートマグ用の特注品)を用い、製作自体は構造・製造上の問題をクリアする為にAMT社内で実銃の部品を改造しながら完全手作業で行われました。 実際に製作に当たったオートマグの第一人者 Larry Grossman氏 に詳細をを聞いたところ

カートリッジ
・当然弾頭は無く、先端が潰された特殊形状
・通常のガン・パウダーの替わりにカメラ用のフラッシュ・パウダー使用

銃本体
・チャンバー形状はStembridgeカートリッジ専用の特殊な物
・バレル終端に1/4インチ径の制限板を装備
・ロッキング・ラグ無し
・ボルトは回転しない
・バレルはフレームに直溶接の為、スライド(ショートリコイル)しない
・軽量化されたリコイル・スプリング

と言う、見た目からは想像出来ないほど「全くの別物」だそうです。 本来プロップは実銃と違いシリアルナンバーの刻印義務は無い訳ですが、この特別な状況を更に盛り上げる為にあえて「CLINT-2」のシリアルが与えられたそうです。

今回、CLINT-2の写真が実物の空薬莢と共に手に入ったので以下に掲載します。 プロップの性質上、これまで殆ど公開された事は無いと思います。 ちなみに下の射手(手のみ?)はLarry本人だそうです。

   
Clint-2 Still (実物)  /   Clint-2 Fire (実射)

言われてみると確かにショートリコイルしていないようにも見えますが、気のせいと言われれば気のせいかも...


Blank Cartridge by Stembridge Gun Rentals (上記実射で使用した実物)

撮影時に映える様にか、ピカピカに磨かれて曇り一つ無いカートリッジ。 お陰で写真が撮り難い... ちなみに背景と言うか土台はプレステ2です。 微妙なつや消し黒の地肌が良い感じ。

 


モデルガン・ガスガン:

モデルガン:
数年前にマルシン工業が突然、しかも当時既に下火になっていた発火式の金属製モデルガンで発売。 当初の触れ込みは

・250丁の限定生産
・実銃を忠実に再現したレシーバー刻印
・実銃より豪華な木製グリップ装備(実銃はプラに木目塗装)
・映画同様、木製ケースに入った豪華仕様
・各箱には限定品の証としてシリアル番号が付く

といったたいそうな物だった。 が、そこは所詮日本企業、「商品」がそこそこ売れると悟るや否や当たり前のように通常販売品へと移行。 シリアル番号の付いたプレートは省略され、そんな事言ってましたっけ?状態で再販を繰り返す。 更に末期(2002年)に至っては当初の売りの一つであった木箱までもが省略され、安っぽい紙箱入りの「量産品」として、企業としてのプライドは何処へ行ったの状態で販売終了を迎える。

ガスガン:
よほどモデルガンの販売成績が良かったのか、単に型代が償却出来ていないからか、今年(2003年)3月頃から8mm BB仕様のガスガンとして再販され始めました。 MGCと違って実物大の筈だし、昔持っていた金属性モデルガンの経験から期待を派手に裏切る事は無いだろう? と思って買ってみたところ...

いざ手元に届いた物は悲しくなるような出来でした。 アラを探せば限が無く、寸法も実物とはかけ離れた物でした。 もう少し何とかならなかったの、マルシン工業さん? 型取りがどうの、仕上げがこうの、と言うレベルじゃなく、エアーガン・ガスガンとしての基本設計が全く成ってない。 新人研修の題材ですか、これは?

現物見るまでは実銃と比較してレポートを、とか色々考えてたけど見事にそんな気が失せました。 同時に買ったKSCのM945が実銃と互角に渡り合える程の素晴らしい出来であった事もあり、マルシン工業と言うメーカーに対して見切りをつける製品となった事は確かです。 どうしても、と言う希望があれば実銃との比較をレポートとしてまとめますが...

→ 追記: 結局「没レポ」に纏めました。

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